「私の身体でお礼を」と避妊具なしで…高齢者から3億円をだまし取った美人詐欺師「妖艶な犯行手口」
2023年12月23日
有名大学を卒業した才媛は、甘い言葉と身体を使って高齢男性たちを篭絡していた――。
12月15日、出会い系サイトで知り合った50代から60代の男性15人から約1億5400万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われていた元看護師の西村恵梨奈被告(29)の裁判が大阪地裁で行われた。西村被告は自称投資家の吉田清一被告(52)の指示のもと、被害者たちに恋愛感情を抱かせてカネをだまし取ったとされている。西村被告には、懲役3年・執行猶予5年の判決が言い渡された。
「西村被告は ’20年9月から’21年8月にかけて、『さき』という名前でマッチングアプリに登録して男性たちとやり取りをしていました。アプリでは次のように投稿していました。『年上が好きなんです。前は65歳の男性とお付き合いしていました』『高齢者が好きで恋人になりたい』『お父さんぐらいの年齢に憧れます』と。
高齢男性が西村被告に食いつくと、すぐに『会えませんか』とメッセージを送信。男性と会うなり真剣交際をにおわせながら、『大学の奨学金やカードローンで1500万円ほど借金がある』『私が返さなかったら、弟が奨学金を借りれない』と不幸な身の上話を切り出し、複数回にわたって多額の金を詐取していました」(全国紙社会部記者)
大阪府警の調べによると、西村被告に金をだまし取られた男性は合計71人、被害総額は約3億2000万円に上る。被害者の中には、5720万円という大金を詐取された男性もいたという。“年上好き”を装い、悪質な手口で高齢者からカネをむしり取った西村被告と共謀者の吉田被告。二人はどんな関係性にあったのか――。
「西村被告と吉田被告が知り合ったのは、’16年頃に吉田被告が経営していた会社の求人に、西村被告が応募したことがきっかけです。その後、西村被告は吉田被告から株取引を勧められて始めてみたものの、大きな損失を出してしまった。
その株取引には吉田被告から借りたカネを使っていたため、困り果てた西村被告が『どうしたらいいですか』と泣きついたところ、吉田被告から『責任を取れ』『弁済しろ』と脅され、今回の詐欺をやるよう指示されました」(同前)
吉田被告の脅しによって、詐欺に手を染めてしまった西村被告。二人の間にはやがて、明確な主従関係が生まれていく。
「西村被告は吉田被告から、親や友人と連絡を取ることを一切禁止され、吉田被告のマンションで共同生活を強いられていた。外出や食事、睡眠、排泄などすべての行動を管理され、マンションのベランダで小便をさせられたこともあった。
高齢者からカネを引っ張るため、避妊具なしで性的行為をするようにも命令されていたんです。裁判では心理的に従属的立場であったことを認められ、被告人に汲むべき事情があると判断されました」(同前)
裁判で検察側は、西村被告が吉田被告に精神的に支配されていたことは認めつつも、「被害者の中には、老後の資金を支払った者もいる。『借金で困っている』と語る被告を助けてあげたいという気持ちを踏みにじる、巧妙かつ悪質な行為」と指摘した。しかし、被害者の多くが西村被告に寛大な処分を求めているという。
「西村被告は大阪市立大医学部看護学科を卒業し、大学附属病院の看護師を経て事件の少し前まで大企業の保健師をしていた。詐欺が行われていた当時、西村被告は27歳でしたが、被害者たちの間では真面目で誠実、優しい女性という印象だった。さらに美人で愛嬌があり、そんな子に頼りにされてしまったら、断りようがない。西村被告はカネを受け取ると、『お会いしたばかりなのに、そんなことまでしてもらって』と言って男性を近くのビジネスホテルに誘っていた。
部屋に入るなり1枚ずつ服を脱ぎ捨て、『すぐには返せないので、せめて私の身体でお礼を…』と避妊具もつけずにわいせつな行為をして、男性たちを虜にしていた。ベッドの枕元では、男性に『借金があるから看護師を辞めたの。返済すれば看護師に戻れる』と甘えた声で囁き、男性たちを『なんとかこの子を救ってあげたい。借金生活から抜け出させてやりたい。看護師に復帰したら、結婚してくれるんちゃうか』という気持ちにさせていた。元看護師やから身の回りの面倒を見てくれるし、この子が自分のものになるならと、被害者たちはカネを貢いでいたんです」(捜査関係者)
法廷では、「もし更正の機会を与えていただけるなら、前に進んでいきたいと思います」と話した西村被告。新たな被害者を出さないためにも、真っ当な生活を送ってほしい。
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