あわや高額の電子マネー購入、客の詐欺被害を相次ぎ防ぐ コンビニ店員2人に感謝状
2023/12/25 05:30
「パソコンのウイルス感染除去」を名目に費用をだまし取ろうとした特殊詐欺の被害を相次いで防いだとして、兵庫県警南但馬署は21日、同県朝来市のローソン和田山土田店の従業員谷口みどりさん(59)と、成田美恵子さん(62)=いずれも同市=に署長感謝状を贈った。(小日向務)
■和田山の谷口さん、成田さん
「ウイルス感染で電子マネー」聞き機転
谷口さんは11月3日、2万8千円分の電子マネー購入を申し出た60代の男性に対応。男性はパソコン画面に「ウイルスに感染した」と示されたため、表示の番号に電話し、ウイルス除去の費用として電子マネーの購入を指示されたという。谷口さんは男性に事情を聴いて、南但馬署に連絡。署員の説得を受けて男性は購入をやめたという。
一方、成田さんは同月18日、70代の女性がウイルスの除去費用として3万円分の電子マネーを購入しようとしたのを防いだ。
成田さんが被害を防いだのは3回目。同署によると、最近は「使用目的を聞かれたら『自分で使う』と答えるように指示されているケースが多い」といい、成田さんは「目的について詳しく聴くようにしている」と説明。防犯の協力要請で来店した署員から、周辺事例の紹介や防止法のアドバイスを受けた際には、店の引き継ぎノートに内容を記載し、ほかの店員とも共有するようにしているという。
南但馬署の深木孝夫署長は「情報を提供しても、積極的に活用してくれる店とそうでない店がある。繰り返し被害を防止していただいてありがたい」と話していた。
コンビニ、郵便局が特殊詐欺防ぐ 三田署長、感謝状 局員「慌ただしい年末年始、気を付けたい」
2023/12/22 05:30
特殊詐欺被害を未然に防いだとして、兵庫県警三田署が21日、ローソン三田福島店(三田市福島)と三田フラワータウン駅前郵便局(武庫が丘7)に署長感謝状を贈った。どちらのケースも社員らが冷静に対応した。
11月8日午後9時前、ローソン三田福島店に50代の女性が訪れた。現金42万円で電子マネーを購入しようとしているのをレジのアルバイト女性が不審に思い、別のアルバイト女性を通じてサブリーダーの石田浩章さん(55)に連絡した。
石田さんが事情を尋ねると、女性は「パソコンがウイルス感染して警告が表示された」。あまりに高額なため、石田さんは修理代金などを詐取する「サポート詐欺」を疑い、同署に通報した。女性が所持していた携帯電話は詐欺相手と通話状態だったという。
三田フラワータウン駅前郵便局には11月21日午後5時半ごろ、60代の女性が訪れた。携帯電話で通話しながらATMを操作しているのに女性局員が気付いた。
女性は市の介護保険課の職員を名乗る男から「介護保険料の還付金がある」と連絡を受け、手続きをせかされていたという。主任の平田龍之介さん(47)らが説得を試みたが、女性はなおも慌てた様子で電話口からは大きな声が聞こえた。送金手続きを止め、近くの交番に同行すると女性は落ち着きを取り戻した。
2人が代表して同署の柱谷昌彦署長から感謝状を受け取った。石田さんは「落ち着いて対応できた。これからもお客さんの行動に注意したい」と話し、平田さんは「財産を守るのも郵便局の仕事。慌ただしい年末年始を迎えるので気を付けたい」と述べた。(橋本 薫)
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