片言の日本語で「無料だから大丈夫」…ウイルス感染装う「サポート詐欺」増加、上半期で1214件
2023/11/27 15:00
パソコンがコンピューターウイルスに感染したと偽り、修理費名目で金銭をだまし取る「サポート詐欺」が増えている。全国の警察には今年上半期(1~6月)に1214件の相談が寄せられた。特に最近は、コロナ禍で普及が進んだ遠隔操作ソフトの悪用が目立ち、注意が必要だ。(中薗あずさ)
突然の警報音
今年3月、静岡県の50歳代女性が自宅でパソコンを使っていると、突然、「ビー、ビー、ビー」と大きな警報音が鳴り始め、「ウイルスに感染した」という警告画面が現れた。
「大変!早く何とかしなくちゃ」。止まらない警報音にせかされるように、女性は画面に表示された「サポート窓口」の番号に電話をかけた。「パソコンを遠隔操作して修理します。無料だから大丈夫」。電話に出た男は、片言の日本語でそう説明した。
女性は指示通りに遠隔操作ソフトをインストールし、IDとパスワードを男に伝達。すると画面が勝手に動き始めた。男は「マウスには触れないで」と何度も念を押したという。
まもなくして警報音や警告画面は消えたが、男は「修理代をもらう」と言って操作を続け、女性のクレジットカード情報が登録された通販サイトを通じて2万円分の電子マネーの購入手続きを行った。
女性は「おかしい」と気づいて電話を切り、警察に相談。電子マネーの購入はキャンセルできたが、遠隔操作中に個人情報を抜き取られたのではないかと不安に駆られている。
「突然のことで動揺し、相手の言葉を信じてしまった。まさかこんな事に巻き込まれるなんて……」。女性は取材にそう話した。
手口を移行か
独立行政法人・情報処理推進機構によると、こうした「サポート詐欺」は2015年頃に初めて被害が確認された。実際はウイルス感染していないのに、広告などを自動表示させる「ポップアップ」をウェブに仕掛けて警告画面を表示させ、不安をあおる。
同機構への被害相談は昨年、2365件で過去最多だった。警察庁のまとめでも今年上半期に全国で確認された被害は1214件に上り、「架空請求詐欺」(2549件)の48%を占めている。
特に最近、悪用が目立つのが遠隔操作ソフトだ。テレワークの際に自宅の端末から勤務先のパソコンをリモート操作できるものだが、詐欺グループは「遠隔操作でパソコンを直す」などと言ってソフトをインストールさせ、遠隔操作で電子マネーを購入するなどしてだまし取っている。
捜査関係者によると、架空請求詐欺では従来、コンビニ店で電子マネーのカードを買わせる手口が多かった。店員が購入者に声をかけるなど被害防止対策が強化されたことから、詐欺グループが遠隔操作ソフトを用いる手口に移行している可能性がある。
静岡県の女性の事件で悪用されたソフトは、ベトナム・ハノイのソフトウェア開発会社が販売しているソフトだった。同社は読売新聞の取材に対し、「詐欺被害の情報が寄せられた場合、随時、悪用した人物による利用を停止している」などとメールで回答した。
被害を防ぐには
被害に遭わないためにはどうすればいいのか。
サイバー犯罪に詳しい森井昌克・神戸大教授(情報通信工学)によると、警告画面が出た場合、慌てずに落ち着いて対応するように心掛け、表示された電話番号には絶対に連絡しないことが重要だ。
具体的な対応としては、▽警告画面が出たら、ブラウザー(ウェブ閲覧ソフト)を終了する▽インターネット接続を切る▽遠隔操作ソフトをインストールしてしまった場合はすぐに削除する――といった対応が必要になるという。
森井教授は「パソコンの遠隔操作に応じることは、自宅に見知らぬ人を招き入れるのと同じくらい危険な行為だ。政府や警察のほか、『マイクロソフト』などの著名企業を装う手口が多く、だまされないようにしてほしい」と話している。
◆ 遠隔操作ソフト= パソコンを別の端末から遠隔操作するためのソフト。企業などが従業員のパソコンの保守点検などに使うほか、最近はテレワークにも活用されている。ドイツ企業が開発した「チームビューワー」などが代表的。
日本遠端操作軟體詐騙增 佯稱電腦中毒騙修理費
2023/11/27 17:18
(中央社東京27日綜合外電報導)日本佯稱電腦中毒,以收取修理費為由的「支援詐欺」詐騙案持續增加。日本警方今年上半期就接獲1214件受騙案例,而遠端操作軟體被惡意使用的案例尤其明顯。
日本讀賣新聞報導,靜岡縣1名50幾歲的女子,今年3月在家使用電腦時,電腦突然響起大聲的「嗶、嗶、嗶」警報聲,並出現「已感染病毒」的警告畫面。
在警報聲大作的同時,這名女子心想「慘了!必須趕快處理」,便打電話至畫面上顯示的「支援窗口」電話。
而電話另一頭的男性,則以不通順的日文說明「將遠端操作修理電腦,而且不收費,請放心」。
這名女子就依照指示,安裝遠端操作軟體,並告知男性帳號與密碼後,電腦畫面就自動開始移動。而那名男子多次強調「不要碰滑鼠」。
而警報聲與警告畫面不久後就消失了,但男子聲稱「要收取修理費」,持續遠端操作電腦,並透過登錄了女子信用卡的購物網站,購買了相當約2萬日圓(約新台幣4300元)的電子貨幣。
女子察覺有異後掛斷電話,並找警方諮詢。儘管取消了購買電子貨幣的交易,但是她擔憂個人資料可能在電腦遠端操作期間外流。
隸屬日本經濟產業省的獨立行政法人「情報處理推進機構」指出,2015年左右首次確認這種「支援詐欺」受害案件。電腦實際上未被病毒感染,卻跳出警告視窗,引起使用者不安。
而「情報處理推進機構」2022年接獲的「支援詐欺」被害諮詢達2365件,創下歷史新高。
另外,根據警察廳的統整,日本全國今年1月至6月這種案件的受害案例達1214件,特別是因COVID-19(2019冠狀病毒疾病)普及的遠端操作軟體被惡意使用的狀況尤其顯著。
民眾在家遠距上班時可以藉遠端操作軟體,操控辦公室的電腦,然而詐騙集團便謊稱「藉遠端操作修理電腦」,指示民眾安裝,並遠端操作購買電子貨幣等手法進行詐騙。
靜岡縣女子的案例中,被惡意使用的軟體是越南河內的軟體開發公司販賣的產品。
針對這起事件,這間軟體開發公司回應「若接獲詐騙受害的資訊,會隨時停止惡意使用者的使用」。
至於要如何避免成為受害者,專精網路犯罪的神戶大學資訊工程學教授森井昌克指出,若出現警告畫面不要慌張,冷靜以對,絕對不要聯絡顯示畫面上的電話號碼。
具體的因應方式就是,跳出警告畫面後關閉瀏覽器,並切斷網路連線;若已經安裝遠端操作軟體的話,立即刪除。
森井說明,「同意遠端操作電腦,就如同讓陌生人進入自宅一樣危險。有許多佯稱為政府、警察、微軟等知名企業的詐騙手法相當多,希望民眾不要受騙。」
发表回复